今回は『GOSICK ―ゴシック―』を読んでみました。 読了日:2024/11/19
この作品は、前世紀初頭、ヨーロッパの小国ソヴュール。
極東の島国から留学した久城一弥と、学園の図書館塔にいる美少女・ヴィクトリカの物語です。
作品紹介
タイトル:『GOSICK ―ゴシック―』
著者名 :桜庭一樹
出版社 :KADOKAWA
発売日 :2009/9
ページ数:304ページ
(文庫本)
あらすじ
20世紀初頭、ヨーロッパの小国ソヴュール。東洋の島国から留学してきた久城一弥と、超頭脳の美少女ヴィクトリカのコンビが不思議な事件に挑む――キュートでダークなミステリ・シリーズ!!
学園の図書館塔で退屈しているヴィクトリカ
読んだ理由
アニメで見たことがあって小説も読んでみたいと思ったから
桜庭一樹(著)の作品に触れてみたかったから
個人的なおすすめ度紹介
ストーリーの雰囲気・読みやすさ・過激表現(グロテスク描写など)・おすすめ度
こんな人におすすめ
少しだけの情報からモノゴトの真相を解決する探偵が好きな人
ヴィクトリカと久城の関係性を見たい人
感想
前世紀初頭、ヨーロッパの小国ソヴュール。
極東の島国から留学した久城一弥と、学園の図書館塔にいる美少女・ヴィクトリカの物語。
図書館塔の最上階まで足をだるーくしながらもヴィクトリカの所に足蹴なく通う久城。
退屈だ。なんだ。と言いながらも久城が持ち込んだ謎や、警官グレヴィールが久城に話すていで語る謎について、少しばかりの情報から瞬く間にヴィクトリカは解決してしまう。そして「退屈だ」というのだ。
以前アニメを見たことがある為、登場人物たちの姿形、動き方などが視聴したときのイメージに引っ張られている気もするが、ヴィクトリカと久城が良く動き、ストーリーをより分かりやすくしていると感じた。
当初ヴィクトリカと久城の間には、互いが互いを信頼しているのが感じられるがその信頼や関係性にはどこか一種の壁みたいなものがあるように感じられた。
壁のようなものが二人の関わりをよりもどかしさを表していて、妙に気恥ずかしさを感じた。
大きな箱、野兎、客船での二人の関係
図書館塔でグレヴィールが持ち込んだ事件を解決したが、その手柄がヴィクトリカではなくグレヴィールのものになったことを知った久城がグレヴィールに詰め寄る。
なぜか、そんなに好きでもないグレヴィールと大事な終末を一緒に過ごすことになり、久城がはおかしいと思うが、どこかその話を聞いたヴィクトリカは嬉しそうにしていたのが印象に残った。
約束通りグレヴィールがもらったヨットに行くと前の事件のメイドが逃げたと情報が入り、グレヴィールは離れてしまう。そこでロクサーヌ宛の招待状を見つけ、客船に乗り込むと昔行われたことが再現されていた。
起こる出来事に戸惑いながらも、謎を解決しようとする二人。
互いが互いにこの事件に巻き込まれたのは自分のせいだと思っているのがまた二人の大事だと思う距離を感じた。
物語の終盤ではあれこれと言い訳にしていたものを見つめなおし、ヴィクトリカを守るということを再認識した久城の想いに惹かれた。
事件のあとのヴィクトリカと久城の信頼は、以前のような壁がなくなったり、薄くなったように感じた。
読み終わったあとに他の人の感想を見たら
他の人の感想(ブクログ)
リンク先にはネタバレを含む感想もあるのでご注意ください。
文庫本
最後に
読みやすい物語と、ハラハラする展開。
ヴィクトリカと久城のもどかしい距離。
小さくて頭脳のヴィクトリカと、頑固で真面目、体術もできる久城というバディ。
二人のこれからの関係や、物語が気になる作品
(文庫本)