大島清昭『影踏亭の怪談』//読書記録

本の紹介

タイトル:影踏亭の怪談

作者  :大島清昭 (おおしま きよあき)

出版社 :東京創元社

発売日 :単行本・2021年8月24日 文庫本・2023年6月19日

本の長さ:単行本・263ページ   文庫本・320ページ

 

個人的情報

おすすめ評価・星5  ★★★★★  

読了日・2024年7月31日

所持形態:電子書籍

 

 



 

あらすじ:

僕の姉は実話怪談作家だ。本名にちなんだ「呻木叫子」というふざけた筆名で、専攻していた民俗学でのフィールドワークの経験を生かしたルポルタージュ形式の作品を発表している。ある日姉の自宅を訪ねた僕は、密室の中で両瞼を己の髪で縫い合わされて昏睡する姉を発見する。この常識を超えた怪現象は、取材中だった旅館〈K亭〉に出没する霊と関連しているのか? 調査のため〈K亭〉こと影踏亭を訪れた僕は、深夜に発生した奇妙な密室殺人の第一発見者となってしまう──第十七回ミステリーズ!新人賞受賞作ほか全四編を収録する、怪談×ミステリの最前線。

 

引用:

影踏亭の怪談 - 大島清昭|東京創元社

 

該当作品

 

ブクログ

booklog.jp

 

感想:

2020年・第17回ミステリーズ!新人賞受賞作「影踏亭の怪談」を含む短編4篇の短編。

この作品は短編4篇

「影踏亭の怪談」・「朧トンネルの怪談」・「ドロドロ坂の怪談」・「冷凍メロンの怪談」が収録されています。

 

物語は、主人公呻木叫子は実話風怪談を取材し、その体験などをルポ形式の作品として公表している。

この作品はその主人公・呻木叫子のルポと取材時の状況などを交互に読んでいくような作品。ホラーとミステリーを掛け合わせたような短編集。

 

 

ホラーとしてゾクゾクするような作品でありながら、ミステリーとしての側面も持ち合わせていて面白い作品。

 

この作品の特徴として怪奇現象についてわからないものや、怖い部分は、解決されないままといったいい意味で後味が悪いような作品になっています。

 

四篇からなる作品のトリをつとめる

冷凍メロンの怪談は、読み始めこそこれはホラーなのか?と思ってしまうかもしれませんが、最後まで読むときっちりホラーだ…となります。

 

基本は怪談ベース。ジャンルとしてはミステリー。後味はホラー。

 

ひと作品でいろいろな要素を読みたい人にはおすすめだと思います。

 

ホラーとしては、個人的にはそんなに気にはならなかったですが、本当に苦手だという人には注意が必要かもしれません。

 

私は一気に読み終えてしまいました。

大島清昭さんの別作品も読んでみたいと思いました。